『ママに会いたい』【死別した家の非日常と日常の話】

2017年12月1日、最愛の妻と死別し、突如父子家庭となり11歳の長男、10歳の長女、3歳の次男の子育てに悪戦苦闘しながら、前に進んだり後ろを向いたり横を向いたりする日々を綴る雑記ブログでである。

保育園でお別れ会(2018年3月の出来事)

本記事は2018年3月の出来事
『保育園でお別れ会…ちょっとハプニング(1)~(2)』
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上記記事を合体再編集した記事である。


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上記関連記事のとおり通っていた保育園も転園が決まり3月いっぱいまでとなり、3/23金曜日保育園でお別れ会が催された。

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けんけんの後ろ姿。結構楽しんでいる。

お別れ会に急ぐ

その日は18:00スタートということで仕事を終え、急いで向かう。今の勤務先は、だいぶ近くなったが、18:00ジャスト着ぐらいなので急いだ。

ところでこの時期、朝は自転車で寒いのでスプリングコートを着ていたのだが、夕方帰宅時間になると多少暑く感じるようになってきた。帰りは脱いで手に持つか網棚に置くようになってきた。この日も下車しやすいようにドア近くに立ち目の前の網棚にスプリングコートを置いていた。

保育園の最寄駅に到着したときほぼ18:00ジャストだった。保育園までわずかな距離だが1~2分かかる。

電車のドアが開くと同時に駆け出すようにして下車し、エスカレータを駆け上った。先頭だったので遠慮はせず、ダッシュした。エスカレータを上り終え、目の前の改札を歩行速度を減速するのももどかしげにスイカをかざ……




コートを電車に忘れた!

あれ、スーツ?上着は?「やべっ……コート……網棚に置いたままだ!」

すぐさまUターンし、今度は下りのエスカレータを脱兎のごとく駆け下り、いまだホームに停車中の今しがた乗車していた車両を目指す!

が、しかし、目前でドアが閉まり、無情にも私のコートを乗せたまま電車は出発してしまった。コート内には貴重品はもとより、一切所持品は入ってはいないが、駅員に依頼し何駅か先で回収してもらうことは可能だろうか?

またホームから改札階へ上がり、改札横の駅員室へ。駅員室で、駅員に事情を説明したところ、たったいま駅を出た電車だが、3駅先のターミナル駅で確認してくれるという。

急ぎ所用に向かわないとならない旨説明し、一時間後概ね7時ころその駅へ赴き、受け取ることとなった。その前に、その駅で駅員さんが回収しようとした際に現物があれば。の話だが…

確認の際に、現物があったかどうかについては数分後私の携帯に連絡が入ることになった。

上記のようにハプニング発生に伴う所要の措置を取り、数分のタイムロスが生じてしまったが急ぎ改札を出て、駅からすぐのけんけんが通っている保育園へ向かう。この保育園もあと一週間だ。




お別れ会に参加

18:05頃になったか、保育園に入る。すでにお別れ会は始まっており、多くの保護者と園児で輪になっていた。けんけんは、園内入り口よりの位置で保育士に抱っこしてもらっていた。パパが来たのに気づき、ニコニコするけんけん。パパも手を振り、急ぎけんけんの元へ。

お別れ会は、参加者みんなで一緒に歌を歌ったり、ダンスをしたり、園内に隠されたシール探しをした。

歌について

歌は、けんけんがこの保育園に通うようになって普段保育園の行き帰り時や、家にいるとき出かけるときなど「僕、負けない~パパ見て~」などとよく口ずさんで歌っていたものだった。

けんけんが保育園で教わっていたものだが、私はこの歌が印象に残り、退園後の現在、またけんけんに歌ってもらったり、家にあるピアノで弾いてみたり(弾くのはねえね)したいと思いぐぐってみたが一向に見つからない。

そもそも歌詞や曲名がうろ覚えだったので見つからないかと思い保育園に電話して聞いてみたところオリジナルの歌で市販等はされていないという。楽譜等頂けるか交渉した。

公開等は出来ないが、我が家で再現できたらと思い頼んでみたところ歌について、後で資料を貸して頂けることとなった。

けんけんは、いつもは折にふれよく口ずさんでいたが、このときは恥ずかしいのか緊張するのか不思議と声が出てこなかった。
周りの子も同様にあまり声が出ず「園児の大合唱で保護者が感動!」とはいかなかった。

この歌「パパ見て〜、ママ見て〜」というような歌詞があり、園児みんなで大合唱されたら号泣ものだったが、いつもと違う雰囲気だったため、保育士さんたちが歌うのみだったし私も歌えるほどには覚えてなかった。




羨望

しかし、周りを見回すと、パパママで参加している家族が多く、園児も恥ずかしがりながらもどの子も嬉しそうだった。私の目に映るのは絵に描いたような「幸せそうな家族」だった。眩しかった。

私の心には、トゲ?ヤリ?なんだか分からない感じのものがドンドングサグサと心に刺さっていく‥‥‥‥

鬱屈した暗い思いと羨望の思いが心を支配する。けんけんは健気にニコニコしているが、この子には母親がいない。あの子にもその子にも子を愛する母親がいる。少なくとも私にはそう映る。

この子は母親を失っている。どうしてこの子にはこんな残酷な運命が降りかかるのだろうかと思ってしまう。この現実が、今後私は元より、この子にガンガン降りかかってくるだろう。

そのとき私はこの子をしっかり支えていけるか、導いていけるかいまいち自信が持てない。自分自身途方に暮れており、この先の人生に希望が持てないからだ。子供達には悪いがそこまでの気力は正直無い。

お別れ会も終盤に近づこうとしている。とにかく、お別れ会に水を差さないようにしようと、つい暗くなりがちな心を切り替える。最後にけんけんと室内の壁などに隠されたシールを探して、紙に貼る。色々な場所を探して、シールを紙に貼って完成だ。
兎にも角にも楽しげなお別れ会もまもなく終わりだ。時計を見ると既にもう7時だ。コートを取りにいかねば。



お別れの挨拶

お別れ会最後に保護者挨拶があった。私の順になる‥‥‥‥「ママを12月に亡くし、1月からお世話になりました。4月から転園をします。短い間でしたが本当にありがとうございました。」

簡単ではあったが感謝の気持ちを込めて挨拶した。

コートを取りに

さて、保育園を後にし、電車に乗り、3駅先のターミナル駅を目指す。ホームの駅員室で預かっているそうだ。

電車を降りてすぐの位置に駅員室はあった。身分証として免許証を提示して、コートを受け取った。ヤレヤレƪ(˘⌣˘)ʃといった感じだ。

このコートは、確かママに見繕ってもらった春物コートだ。ららぽーと新三郷か柏の葉で購入した「ZARA」のコート。

もう数年経つし決して高価では無かったが、春や秋に使い勝手が良かったコートだ。背広の上に羽織るも良し、私服のときの上着にもなる。大切なコートだ。

電車内の忘れ物について

‥‥‥運行中の電車からの忘れ物の回収は、自分が電車に乗っているときに、電車が駅に着いた際に「忘れ物を回収する」旨のアナウンスを聞いたことはある。この場合、下手をすると電車の遅延に繋がるかもしれないが、自分自身がそれをお願いする羽目になるとは思わなんだ‥‥‥‥‥‥


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#死別 #保育園 #転園 #父子家庭 #ママに会いたい