今週のお題「表彰状」
今日は長女の話をしようと思う。長男長女は、妻の葬儀告別式を終えてから数日後、忌引を終え小学校に復帰した。私は次男のこともありしばらくは休暇を取得していた。長男長女は健気に学校に通い二学期を終えた。冬休みは、書き初めなどほんの少しの宿題があり、墨汁を買ってきてあげ、書き初めの練習をさせた。
年が明け、三学期に入って、学校内で書き初め大会をあった。そこで長女は金賞を受賞したと喜んで伝えてきた。三学期には私も仕事に復帰しており、なかなか学校に見に行くことは出来なかったが、あるとき長女が学校からその書き初めで貰ったという「表彰状」を持ってきた。長女は、簡単に私に報告するとすぐに妻の祭壇までその表彰状を持って行き、「ママ金賞取ったよ」と言って表彰状を遺影の前に飾った。出来た娘だと思った。思わず涙ぐんだ。
後日、長女が書き初めの現物を持って帰って来た。ダイナミックで力強い男勝りな字体だと思い長女に「よく元気な字が書けたね」と褒めた。同じく妻の祭壇がある部屋の壁に貼り付けた。一緒にしばらくは妻の遺影の前に飾っておこう。そう思った。